ILMA本陣中見舞い

陣中見舞い

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2001年冬の総合画力演習にて発行された"GEAR AND FIELD"(所謂"ILMA本")の製作/編集合宿にあわせて描いた陣中見舞いです。めちゃくちゃ豪華な顔ぶれで、めちゃくちゃ楽しそうなコンセプトで作られた本だったのですが、恐れをなし手持ちのネタが思いつかなったため、涙を飲んで参加を断念したのですが、せめて応援だけでも・・・という事で描いたもの。

美砂希さんが水兵服を着ていたり、「艦隊」とか「作戦」っていう言葉が出てくるのはILMA流の言葉遊びみたいなものです。その辺りは国際会議場を覗いてみると理解していただけるかな、と。

さて、この絵には面白い裏話がありまして。ちょっと長くなりますけどお話しちゃいます。

うにうにと下描きを上げたは良いがペン先が見つからず、買いに出るにもなんばやらまで足を伸ばす時間もなく、仕方なく近所を探し回っていたところ見覚えの無い文具店を発見。よく通る道だったのにも関わらず、この2年ばかりさっぱり気がつかなかったという・・・。

薄暗くちょっと埃っぽい、いまや珍しい駄菓子屋さんとかそんな雰囲気の店内。商品回転してるんだろうか、とか余計な心配をしてしまうようなお店でした。店の奥の住居部分から出てきたおじちゃん(というかじいちゃんって感じでしたが)に「ペン先有りますか?」と尋ねてみれば、「やー、最近使う人も少ないからねぇ」とカウンターの奥に仕舞ってあった箱をごそごそします。

そうして出てきたのはタチカワの日本字ペン(ケース入り10本セット600円、だったかな?)。ZEBRAでも日光でもなくタチカワです。っていうかそれまで恥ずかしながら私、タチカワって知りませんでした(;

「でもこれ字を書くには本当に良いんだよ」みたいな話をするおじちゃんにちょっと時代の流れを感じつつ、かなり古びた感じのそのケースに一抹の不安を感じつつ、なにはともあれお買い上げー。

で、実際に描いてみるとこれが非常に具合が良いのです。「ひょっとして画力上がった!?」とか勘違いしちゃったくらい(笑)。「FSS」でデイモス・ハイアラキが「モーターヘッドなんてのは自分の手足が伸びたくらいに思ってりゃ良いんだ」みたいな事を言ってましたが、それって「道具を自分の体の一部にする」っていう事ですよね、きっと。普段から馴染む道具にはこだわる方ですが、今回の一件でその大切さを改めて感じたのでありました。

と、まあそんなこんなでどうにか描き上げてみたら、その頃には合宿も終わり、皆さん解散してしまった後だったというオチが付いちゃいました、というのが右下の代理猫さん。うーん(^^;)。「某法案」とか時事ネタが入ってますね(苦笑)。 野戦電話(無線機?)はかなり適当です。がくり。

「普段とてもお世話になってるんですからっ」と珍しくはりきってコスプレをして下さった美砂希さんには悪いことをしました(笑)。でも水兵服も資料が無かったんでテキトーだったり。 まあでも、結構喜んでいただけたのでおっけーという事にします。しましょう!

ちなみに本はすんばらしいものです。夏季総画演等でもきっと手に入ると思いますので、チェキですよ〜。

追補(2003-03-10)

「どこを縦読みするんだ?」って感じのコメントですね、しかし(^^;)。まあ、今見ると大して上手くも・・・(笑)。ペンの話は、これはそのとき使った紙に合っていた、というのもあるのかなあと。今は新ペン先を使ってたりします。堕落じゃないのかそれは(w

「"GEAR AND FIELD"ですが、02年の冬季総合画力演習で刊行された最新刊の"宇宙と女の子"の号には参加させていただいたんですよね♪」

これがまた凄い本でねぇ…。夏季総画演で再販される筈なので、良かったら見て下さいまし〜。

「ところで…あの、敬礼って左手でして良いものなんでしょうか…(;」

スペーシング用画像

Ad Astra/Gallery/Rough/ILMA本陣中見舞い 2001-11-23 fileupdated at:2003-03-07 webmaster:tsugumi shinai